今ではあまり使われることもないですが「牛車」という言葉があります。この牛車に用いられている漢字自体はさほど難しくないですが、 牛車がどの読み方なのか悩んだことがあるという人も多いのではないでしょうか? そこでこの記事では牛車の読み方と意味、「ぎっしゃ」と「ぎゅうしゃ」「うしぐるま」どれが正しいのかを解説します。 |
ママこの牛車ってなんて読むの?
ぎゅうしゃ?でいいの?
牛車って、、、読みかたは?
ぎゅうしゃじゃないの?
うしぐるまじゃおかしくない?
一緒に調べてみよう(>_<)
突然に子供からこのような質問されたら、ちょっと悩みますよね、
実際はどれが正しいのでしょうか?
「牛車」の正しい読みかたはなに?
牛車の読みかたは、調べると色々あることが分かりました。
「牛車」は牛が引く車の意味なのですが、
車の種類によって呼び名も変わるようです。
結論から言ってしまうと、
牛車の正しい読み方は「ぎっしゃ」「ぎゅうしゃ」「うしぐるま」の3つになるようです。
みっつとも全部正しいのね!
ぎゅうしゃでも良いのか(^^)
牛車を「ぎっしゃ」と呼ぶときは人が乗る車
牛車を「ぎっしゃ」と呼ぶときは次のような車のときです。
このように人が乗る車を牛が引いているのは「ぎっしゃ」と呼ぶようになっているようです。
牛車(ぎっしゃ)は「主に平安時代に、牛にひかせた、
貴人を乗せるための屋形車(やかたぐるま)」の意味として用いられていたそうです。
貴人(きじん)というのは、”地位・身分の高い人のこと”です。
牛車を「ぎっしゃ」と読むと上記のような意味になります。
平安時代はこのようなきらびやかな車に貴族は乗って、
牛に引かせていたのでしょう。
なるほど、「ぎっしゃ」と読むときはを乗せて
牛が引く車のことなのね(^^)
ママわかったよ(^^)
人を乗せてる牛車のときは、
「ぎっしゃ」って読むんだね。
じゃあ人じゃなくて、荷物の時は?
牛車の呼び名・荷物を運ぶ車の時は?
人を乗せて走る牛車は「ぎっしゃ」と呼ぶことは分かりました。
では荷物をはこぶ牛車のことはなんと呼ぶのでしょうか?
答えは、荷物を運搬する「牛車」は、「ぎゅうしゃ」と読まれます。
牛車(ぎゅうしゃ)は牛に挽かせる運搬車で、
木製の車輪に鉄の輪金をはめています。
車輪の直径が大きく荷台の上に出るので、
長ものを積載しやすいように木枠を取り付けているのが多く、
大正時代から昭和30年代の前半まで使用していました。
牛車は荷台の大きさ285×83cm、柄の長さ100cm、柄先の幅78.5cm、輪径99cmであったようです。
東南アジアでよく目にする、水牛が牽く車は、「牛車」と呼んでいいのか微妙ですが、
実際にそのように言われることは珍しくありません。
牛車・うしぐるまと読まれるときはどんな時?
この「うしぐるま」と読まれるときは、小説のフリガナで多く使われるようです。
「ぎっしゃ」では文中のイメージに合わないからでしょうか?
★遠くの橋を牛車うしぐるまでも通るように、かたんかたんと、
三崎座の昼芝居の、つけを打つのが合間に聞え、
の音がシャラシャラと路地裏のへ響く。……
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著) ★白姥の焼茄子、牛車うしぐるまの天女、湯宿の月、山路の利鎌、賊の住家、戸室口の別を繰返して語りつつ、やがて一巡した時、花籠は美しく満たされたのである。 薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著 ★するとある晩のことでした。義家はたった一人宗任をお供につれて、ある人の家をたずねに行って、夜おそく帰って来ました。宗任は牛車うしぐるまを追いながら、今夜こそ義家を殺してやろうと思いました。 八幡太郎 (新字新仮名) / 楠山正雄(著) |
このように昔の小説のなかには、牛車のふりがなに「うしぐるま」とつけて
読ませている文が多いです。
平仮名の「うしぐるま」で読んでくれた方が柔らかなイメージになるからでしょうか?
「ぎっしゃ」と読むよりは浮かべるイメージは柔らかいですね。
まとめ
牛車はなんと読むのか?
どんな意味があるのか?解説してきました。
牛車は「ぎっしゃ」「ぎゅうしゃ」「うしぐるま」と読まれることがあり、
使われる意味により、読みかたが変わることが分かりました。
人が乗る時は「ぎゅうしゃ」
荷物をのせる牛車は「ぎゅうしゃ」
「うしぐるま」は両方の意味で使われるようですが、
牛車のふりがなに「うしぐるま」とつけて読ませることが多いようです。